ビバリーヒルズ・コップ3
2003/4/8
Bivery Hills Cop 3
1994年,アメリカ,103分
- 監督
- ジョン・ランディス
- 脚本
- スティーヴン・E・デ・スーザ
- 撮影
- マック・アールバーグ
- 音楽
- ナイル・ロジャース
- 出演
- エディ・マーフィ
- ジャッジ・ラインホルド
- ヘクター・エリゾンド
- ジョン・テニー
ロス市警のアクセル・ローズ刑事が仲間の刑事と自動車の盗難組織の捜査中、上司のトッド警部が殺されてしまう。アクセルはその犯人デウォルドを追ってビバリーヒルズへ。昇進し個室を持つようになった盟友ビリーに協力を求め、捜査を開始する…
大人気シリーズ『ビバリーヒルズ・コップ』の第3弾。ジョン・ランディスを監督に迎え、復活かと思われたが、それなりの面白さはあるものの、月並みな出来にとどまった。エディ・マーフィも含め全体的にパンチが弱い。
『ビバリーヒルズ・コップ』は本当に好きなシリーズで、エディ・マーフィと間抜けなふたり組みのコンビネーションがたまらなく面白かったのですが、この3では、そのふたり組みのひとりジョン・アシュトンがいなくなってしまったのがなんといっても痛い。今回はヘクター・エリゾンドというまあまあ大物が起用され、ある意味ではパワーアップしたのだろうけれど、やはり『ビバリーヒルズ・コップ』といえば、ラインホルドとアシュトンのドジコンビ、これが崩れたというだけでシリーズファンには果てしなく物足りないものになってしまう。
そして、数々の傑作を生み出したジョン・ランディスも才能が枯渇してしまったのか、90年代以降ヒット作が出ず、面白い作品もない。最近ではもっぱらTVのほうで活躍し、映画を作ることさえしなくなってしまった。『ブルース・ブラザース』『大逆転』『サボテン・ブラザース』レベルの作品がまた見てみたいけれど、無理なのかもしれない。どうしてそんなことが起こるのかわからないけれど、作れなくなるということもあるものだということを感じました。
そんなジョン・ランディスと比すとエディ・マーフィはまあまあ元気で、全盛期のスピードはなくなったけれど、勢いで笑わせる若い頃の芸風から、ちょっと知的な笑いもできる最近の芸風への過渡期という感じで面白い。でもやはり若い頃のほうが面白かった気はするけど。
つまり、ジョン・ランディスもエディ・マーフィも『大逆転』のような勢いがないということでもあるわけですが、それでもこの作品が見るにたえない作品にならなくてすんだのは、設定の妙。テーマパークという舞台に犯罪、そして銃撃戦というミスマッチの設定がアクションとしての面白さと笑いを生む大きな手助けになっているということです。脚本のスティーヴン・E・デ・スーザは『48時間』や『ダイ・ハード』シリーズの脚本家。こちらも最近は振るわないようですが、この作品は脚本でもったという感じでしょうか。
私としてはそろそろ4を作ってもいいんじゃないかと思いますが、どうでしょう?