バットマン ビギンズ
2009/1/20
Batman Begins
2005年,アメリカ,140分
- 監督
- クリストファー・ノーラン
- 原案
- デヴィッド・S・ゴイヤー
- 脚本
- クリストファー・ノーラン
- デヴィッド・S・ゴイヤー
- 撮影
- ウォーリー・フィスター
- 音楽
- ジェームズ・ニュートン・ハワード
- ハンス・ジマー
- 出演
- クリスチャン・ベイル
- リーアム・ニーソン
- マイケル・ケイン
- モーガン・フリーマン
- ゲイリー・オールドマン
- 渡辺謙
- ケイティ・ホームズ
ヒマラヤでデュガードという男と出会ったブルース・ウェインは山頂にある影の同盟なる組織で忍者としての訓練をつむ。このブルースは大富豪の家庭に育つが両親が目の前で殺された経験を持つ。やがて達人となったブルースだったが、生まれ故郷ゴッサム・シティを崩壊させるという影の同盟の方針に反発する…
人気アメコミ“バットマン”を新シリーズとして8年ぶりに映画化。監督には『メメント』のクリストファー・ノーランが起用された。
アニメや映画で何度も映像化されているバットマンの新シリーズ。当然バットマンがバットマンになる事の起こりから話は始まる。基本的には両親が殺され、その犯罪への怒りからバットマンになったという設定は原作どおりどの話でも同じというわけだ。
私はバットマンファンというわけではないので、細かい違いはわからないのだが、そんなファンではない人でもわかりやすいようにバットマンがバットマンになるまでの物語が語られている。両親の死、それに起因する犯罪への憎しみ、ゴッサム・シティという都市の状況、執事のアルフレッド、幼馴染のレイチェルなどなど。
見終わってみても、これはあくまでもシリーズ第1作なのだという感じがする。これはあくまで序章であってバットマンが本格的に活躍するのはライバルが登場する次作以降だということだ。
だから、ブルース・ウェインなる人物がバットマンという正義の味方として目覚めてゆく過程を描いたドラマとして見るのがいいのだろう。終盤はアクションも盛り上がりを見せるが、そこまでは比較的淡々と進む。バットマンの“売り”であるさまざまな最新鋭の兵器もまだ控えめで、それが大きな力を発揮するというわけでもない。
クリスチャン・ベイルのバットマンは悪くない。若かりし頃のシーンであまりにふけ顔なのが無理があったくらいで、普段はあまり格好よくないところなどはぴったりだし、かなりムキムキなのも驚きだ。ただレイチェル役のケイティ・ホームズにはあまり魅力を感じられなかった。ヒーローものに恋はつきものだが、このレイチェルの設定というのはどうも中途半端でケイティ・ホームズには損な役回りなのかもしれない。
まあそんなところであとは特に書くこともない。2作目以降を見ようという人はおそらく見ておいてほうがいいだろう。気楽に見てつまらないわけでは決してないし、見終われば「よしいよいよだ」という気になる。このシリーズの真価は2作め以降でわかるということで、この作品はこんなものということだろう。
渡辺謙は特にいてもいなくてもよかった。