2012





2010/10/1
2012
2009年,アメリカ,158分
- 監督
- ローランド・エメリッヒ
- 脚本
- ローランド・エメリッヒ
- ハロルド・クローサー
- 撮影
- ディーン・セムラー
- 音楽
- ハロルド・クローサー
- トマス・ワンダー
- 出演
- ジョン・キューザック
- キウェテル・イジョフォー
- アマンダ・ピート
- オリヴァー・プラット
- ダニー・グローヴァー
- ウディ・ハレルソン

2009年、ニュートリノの物理反応によって地球の核の温度が上昇し、2012年には地球滅亡の危機にあることが判明した。科学者達は米大統領に報告、各国首脳は団結してことにあたることにした。何も知らされていない人々はいつも通りの生活を送っていたが、作家のカーティスは子供たちとキャンプに行った先で異常に気づく、ちょうどその頃アメリカ各地で巨大地震が起き…
2012年の当時の日に世界が滅亡するというマヤの予言に基づいたパニックアクション。CG凄い。

ローランド・エメリッヒです。もはやパニック大作といえば彼しかいないというようになってしまったローランド・エメリッヒです。そして、そんな期待にたがわず今回も見事なパニックアクション大作を作り上げたローランド・エメリッヒです。
まあ、面白いか面白くないかで言ったら面白い。見るべきかと聞かれたら別に見なくていい。そんな映画。
なぜそうかといえば、矢継ぎ早に押し寄せるピンチに継ぐピンチ、地面は割れ、道路は崩壊し、火山弾は降り注ぎ、津波が押し寄せ、ビルが倒壊し、地下鉄が空を飛ぶ。その息をもつかせぬ勢いはとりあえず見ているものを圧倒して、その世界に引き込む。「そんなバカな」と思うようなことばかりなのに、見ているとついつい手に力が入り、手のひらには汗がにじむ。だからとりあえず何も考えなければ楽しめてしまうというわけ。
そんな風に見るものを圧倒できるのはCGのできのよさによるところが大きい。災害の規模が大きいだけにすべてのスケールがでかく、結果的に引きの映像になるのも功を奏したのか、ありえない出来事ばかりでありながら意外とリアリティを感じてしまうのだ。後は、人を前景に、津波や火山といった大規模な災害を後景に持ってきた場面もうまい。合成丸出しであるにもかかわらず、前景にピントを合わせて後景をぼかすことで臨場感を出している。
物語のほうはもちろんご都合主義の連続。「そんなことあるわけねー」と突っ込みたくなる場面がほとんどだ。そもそもニュートリノが物理反応を起こして地球の核を温めるなんてことがどうして起きるのか? 起きるんだったらもうすでに起きてるんじゃねーの?と突っ込みたくなるわけ。その他、上げていったらキリがないのであげないけれど、まあ5分に1回はツッコミを入れざるを得ないという感じ。
でも、そんなことは気にしない。結局のところ、登場人物がステレオタイプ化されていて、主人公は死なず、善人は救われ、悪人は罰を受け、恋愛は成就し、家族は幸せに暮らす。そういうプロットが見えているからこそ、映像に没頭しパニックを味わうことができるわけだから。
まあ、ちょっと長すぎるという感じはした。この内容なら2時間に収まっていればかなり満足度は高かったと思う。パニックものにはありがちだけれど、終盤はつじつま合わせのためにちょっとグダグダしてしまった感じがした。終盤がズバっと終わればパニック映画を見て我を忘れたいという人に薦められる映画になった気がする。
惜しかった!
最後の最後もなんかよくわかんなかったけど、あれ必要?(蛇足)