アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち
タンゴのマエストロの演奏と歌にしびれる!タンゴっていいな





2010/11/6
Cafe de los Maestoros
2008年,アルゼンチン,92分
- 監督
- ミゲル・コアン
- 脚本
- ミゲル・コアン
- グスタボ・サンタオラジャ
- 音楽
- グスタボ・モッシ
- グスタボ・サンタオラジャ
- 出演
- オラシオ・サルガン
- レオポルド・フェデリコ
- マリアーノ・モーレス
- フェルナンド・スアレス・パス

アルゼンチンのレコーディングスタジオに集まるタンゴのマエストロたち。伝説のマエストロが一堂に会すアルバム「Cafe de la Maestros」のレコーディングと一度きりのコンサートの準備のためだ。
アルゼンチンのタンゴ界の本当のマエストロたちが勢ぞろいした映像はタンゴファンなら食い入るように見てしまうことだろう。タンゴファンでなくとも、70歳、80歳というマエストロたちの力強い演奏や歌声に驚き、聞き入ってしまうはず。

この映画の魅力はなんと言っても音楽。作品としてもマエストロたちの演奏や歌声を前面に押し出している。マエストロたちの多くはもうよぼよぼとした爺さん(一部に婆さんも)なのに、楽器を持ち、あるいはマイクを持つと迫力のある音を奏でる。それは本当にすごい。
私はタンゴについてはほとんど知らないので、登場するマエストロたちがどれほどすごいのかはわからない。だから、そのマエストロたちがいったいどんな人物なのかを描く部分が少しはあったらよかったようにも思うが、知っている人にとっては不要なものだろうし、おそらくアルゼンチンの人ならみんなが知っているような人なのだろう。
それでも時折昔の映像や写真が写され、その時代に驚かされる。本当に50年前とか60年前から一線で活躍してきたことをその映像は物語る。
そしてマエストロが一堂に会すという奇跡のアルバムとコンサートは彼らにとってなつかしい仲間との再会の場でもある。新しいメンバーと出会うたびに彼らはハグし、キスし、想い出を語る。そのとき彼らの顔に浮かぶ笑顔が印象的だ。
この映画を見ていて、よく知らなかったタンゴに興味を持ったのも事実だ。タンゴというのはジャズとクラシックの間、ハーモニーとメロディを基調としつつ、そこにリズムや遊びを加えた音楽だという印象を受けた。歌が入るものもあれば入らないものもあるが、いずれにしろクラシックともジャズとも、もちろんポピュラーとも違う独特の味があるように思えた。
ちょっとタンゴを聴いてみようかな。