バケのカンバク
2008/9/20
Le Come-back de Baquet
1988年,フランス,24分
- 監督
- ニコラ・フィリベール
- 撮影
- ローレン・シャヴァリエ
- デニス・デュクロ
- 出演
- クリストフ・プロフィ
- モーリス・バケ
32年前に登山家のガストン・ルブッフェとレギーユ・デュ・ミディの初登攀に成功したチェリストのモーリス・バケ、その彼が32年後今度はクリストフ・プロフィとともに同じ山の登攀に挑む。
32年前の映像を織り交ぜながら描くコミカルなドキュメンタリー。
サイレントのコメディ映画のような32年前の映像が面白い。モーリス・バケはいまもそのコミカルさを持ち合わせ、それが作品になんともいえないユーモアを持ち込む。クリストフのいままでの作品は淡々としていてどこかまじめな印象があったが、この作品はとても明るくて楽しい。
山も頂上こそ細い柱のようにとがっていて、登るのが大変そうだが、そこまではアルプスの北壁のように難しそうではない。映像もクリストフが登攀するシーンはほとんどなく、バケが周囲を楽しませ、自分も楽しみながら登っていくところが中心になっている。
こういういいキャラクターが出てくるとフィリベールはなかなかいい作品を作る。
“クリストフ・シリーズ”リスト
『クリストフ』
『カマンベールの北壁』
『たった1人のトリロジー』
『バケのカムバク』