2000年,日本,68分
監督:サトウトシキ
脚本:小林政広
撮影:広中康人
音楽:山田勲生
出演:林由美香、横浜ゆき、伊藤猛、本田菊雄
団地の隣同士に住む二組の夫婦。ある朝、両方の家の妻がいなくなり、途方にくれる二人の夫。実は一方の家の夫が隣の夫に片思いをしていることを知った妻がそれに腹を立て、隣の妻と連れ立って温泉旅行に出かけることにしたのだった。温泉に行った二人と残された二人は果たして…
監督はピンク映画四天王の1人サトウトシキ。音楽は青山真治作品でもお馴染みの山田勲生。かなり不思議な可笑しさ漂う映像もなかなか。
まあ、妻同士・夫同士が結ばれるという展開のひねり方はそれほど目新しいものではなく、プロットとしてはむしろ、温泉旅館で出会うカップル(アベックって言ってた。映画の中では)のわけのわからなさのほうが面白みがあった。 台詞回しの棒読みさ加減はピンク映画にしても棒読みすぎというところで、「狙いかな」と思わせるものがある。それは映像もひっくるめてわざとらしさがかもし出すおかしさを演出するのに一役買っている。
その映像はというと、稚拙というか安っぽい部分は多いものの、瞬間の不思議なおかしみというのを引き出すのがうまいとは感じた。男が2人裸で座っているだけでなんとなく可笑しい映像になるというところや、ピンポイントで入る脈略のわからない映像(服のまま平泳ぎとか、のどかな温泉街の朝の風景とか)がいい。
話の展開としてはもう少し曖昧に終わったほうが面白かったとは思いますが、まっいいか、という感じです。一般映画としても十分見るに耐える感じ。かな。
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