クローサー・ユー・ゲット

The Colser You Get
1999年,アイルランド,93分
監督:アイリーン・リッチー
脚本:ウィリアム・アイボリー
撮影:ロベール・アラズラキ
音楽:レイチェル・ポートマン
出演:ニーアム・キューザック、ショーン・マッギンレイ、イアン・ハート、ユアン・スチュアート、ショーン・マクドナルド

 アイルランド北西部、大西洋に面した小さな村。主人公の青年ショーンは村が好きではあるものの、一度は村を出てほかの世界を覗きたいと思っていた。そんなある日、恒例の教会主催の映画上映会で誤って「テン」が上映されてしまい、ボー・デレクのセクシーな肉体に男たちは魅了される。それをきっかけに村の男たちは妙なことを考え始め、村の人たちの関係がおかしくなり始めた…
 コメディタッチながら、実にまっとうなラブ・ストーリー。プロデューサーは「フル・モンティ」のウベルト・パゾリーニ。
 最後までほのぼのと、ゆったりとした映画。 

 監督、キャストともにほぼノーネームの作品。そのわりにはすごく普通な映画。「フル・モンティ」も映画としてはすごく普通だったが、その発想と物語が非常によかった。それに比べると、この作品は発想はなかなかいいのだけれど、物語としてはごく普通のラブ・ストーリーになってしまった気がする。特に、キーランとシボーンの話の展開などを見ると。 と、いうことなのですが、ひとつ非常に気に入ったのは、(これはネタばれになってしまうので、これから見ようと思っている人は読まないように)オーリーとショーンのお母さんのオチ。これはよかった。これぞイギリス的発想。