Zontar, The Thing from Venus
1966年,アメリカ,80分
監督:ラリー・ブキャナン
脚本:ラリー・ブキャナン、H・テイラー
撮影:ロバート・B・オルコット
出演:ジョン・エイガー、スーザン・ビューマン、アンソニー・ヒューストン、パトリシア・デラニー
金星人との交信に成功した科学者のキースは、友人の科学者カートが打ち上げた衛星を利用して、金星人を地球に招く。金星人は進んだ科学力を生かして人間たちを操ろうとするのだが…
50年代のSF「金星人地球を征服」(ロジャー・コーマン監督)のリメイク。いわゆるB級SFで、セットもちゃちい、役者もへたくそ、ストーリーもよめよめ、という感じですが、60年代のSFってこんなもんかということはわかる。
私はB級SFはかなり好きですが、これはかなりすごい。何がすごいって、セットが見るからに張りぼて、金星人が人間を襲わせる鳥みたいのが異常にちゃちい。役者がショボイ。あの将軍が死ぬシーンとか爆笑してしまいました。そして金星人の着ぐるみ加減。登場を引き伸ばすから、どんなのがでてくるのかと思えば、仮面ライダーの敵役よりひどい着ぐるみ具合。あー、脱力、苦笑。
これを裏返して楽しめるほど、私の懐は深くなかったようですが、これでも楽しめてしまうあなたはきっとB級SFの達人。
という感じですが、この映画を見て感じたのは、「デジタル」という発想の欠如。サンダーバードを見ているときも思ったんですが、60年代というのは、デジタルという発想がなくて、すべてがアナログです。あんなに高性能なロケットがあるのに、発射の秒読みをする時計はアナログ。「あー、そうなんだー、そうだよね」と妙に感心することしきりでした。
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