Hotel du Nord
1938年,フランス,110分
監督:マルセル・カルネ
原作:ウージェーヌ・ダビ
脚本:マルセル・カルネ
撮影:アルマン・ティラール
音楽:モーリス・ジョーベール
出演:ジャン=ピエール・オーモン、アナベラルイ・ジューヴェ、アルレッティ
パリのとある安宿北ホテル。ある日、若いピエールとルネのカップルが心中を図ろうと逗留した。約束通りルネを撃ったピエールだったが自分に銃口を向けることができない。そして、銃声を聞きつけて部屋へ来た隣室のエドモンに促されホテルを逃げ出す。しかし翌日には自首、ルネも息を吹き返す。
絶世の美女ルネを中心とした北ホテルの人々の物語。ルネとピエールよりも取り巻く人々の個性が面白い。
一言でいうならば、激情型の美女ルネの自分勝手なメロドラマ。プロットなどかなりめちゃくちゃ。孤児院出身という設定もかなりしっくりこない。台詞まわしは非常にゆうがだが、少々理屈っぽいか。マルセル・カルネがアナベラの美しさを引き出した作品と考えれば、それはそれで素晴らしい。周りを囲む脇役たちのキャラクターが絶品。エドモンはかなりいい。最後に昔裏切った仲間に進んで殺されることの必然性はよくわからないが、ダンディズムなのか、それともルネという存在の大きさを表現しているのか。
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