Radio Flyer
1992年,アメリカ,114分
監督:リチャード・ドナー
脚本:デビッド・ミッキー・エヴァンス
撮影:ラズロ・コヴァックス
音楽:ハンス・ジマー
出演:ロレイン・ブロッコ、ジョン・ハード、アダム・ボールドウィン、イライジャ・ウッド、トム・ハンクス
マイクとボビーの幼い兄弟はは離婚した母とともに着の身着のままでボロ車でアメリカを横断し叔母の家に身を寄せる。母はそこで出会ったキングと結婚し、カリフォルニアに移り住むのだが、実はボビーがキングに暴力を振るわれていることをある日マイクは知る。
ラジオ・フライヤーは遊び道具などを載せてひっぱる子供用の荷車のこと。叔母さんの家にいるとき、ボビーが母親からプレゼントされ、それ以来兄弟はそれを常に持ちあるくが、これが物語の重要な要素に。
物語は、マイクが大人になって回想するという形で語られるが、この語りをトム・ハンクスが担当。ノン・クレジットではあるが、聞けばすぐ気づく。本人も少し登場。
日本で言う文部省推薦映画という感じだが、かなり子供の視点というものにこだわった作品になっているところがいい。まず、恐怖の対象となっているキングはほとんど正視されることがない。影になっていたり、後姿だったり、手のアップだったり。虐待シーンも映されることはなく(子供同士のけんかは映す)、いかにもスピルバーグ風ファミリー映画という風情だが、監督がリチャード・ドナーなら仕方がない。
リチャード・ドナーは「リーサル・ウェポン」シリーズは面白いけれど、そのほかはいまいちぱっとしないような気がする。「マーベリック」とか。その中ではこの作品はなかなかの佳作だと思う。そういえば、子供の頃「グーニーズ」を見てすごく面白かった気がする。今見たらどうなんだろう? 作り物くささが鼻についてしまったりするんだろうか? それとも子供の頃と同じく楽しく見れるのだろうか? 今度見てみよう。
やっぱりこの映画、意外と面白かったと思います。何だか、すべてが当たり前の展開なんだけれど、なんだか心に引っかかるという感じ。地味目のキャスティングもかなりいい。あとは、犬の演技がすごくいい。
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