1999年,日本,93分
監督:篠崎誠
撮影:河津太郎
音楽:久石譲
出演:北野武、候孝賢、「菊次郎の夏」全スタッフ・キャスト
「菊次郎の夏」の撮影に同行しカメラを回した篠崎誠監督のドキュメンタリー・フィルム。撮影現場の映像に加え、撮影期間中に来たの監督の元を訪れた候孝賢監督と北野監督の対談の様子も収めた。
いわゆる「北野組」の映画への姿勢、現場の雰囲気などが臨場感を持って伝わってくる作品。監督でありかつ主演でもある北野武(ビートたけし)の現場での活躍もみもの。
撮影には恐らくデジタルビデオが使われ、そこの実際の映画のフィルム映像がはさみ込まれる。いわゆる「映画撮影の裏側!」的なフィルムとしてではなく、監督北野武とスタッフ・キャストを描いたドキュメンタリーとして撮られているところが素晴らしい。
作品同様撮影現場にも笑いが溢れているということが伝わってくる。この作品を見ていると、「菊次郎の夏」という映画は映画を見ているより、撮影しているほうが楽しいんじゃないかと思えてくる。それがいいか悪いかは別にして、そんな現場の雰囲気をうまく伝えているところがこのフィルムのいいところ。
候孝賢がでてきたり、美術スタッフの奮闘が描かれていたり、マニアには見どころがたくさんという感じですが、やはりメイキング・ビデオという性格上、散漫な感じになってしまっています。仕方がないとはいえ、もっとドラマティックに展開して行くとまた別の面白さがあったのでは、などとも思ってしまいます。
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