Pushing Tin
1999年,アメリカ,124分
監督:マイク・ニューウェル
脚本:グレン・チャールズ、レス・チャールズ
撮影:ゲイル・タッターサル
音楽:アン・ダッドリー
出演:ジョン・キューザック、ビリー・ボブ・ソーントン、ケイト・ブランシェット、アンジェリーナ・ジョリー
ニューヨークの航空管制官ニックは、自他共に認めるナンバー1の管制官。過度のストレスがかかり、セラピストにかかる同僚も多い職場だが、そんなこともなんのそのいつも仲間と楽しくやり、妻と最中睦まじく暮らしていた。しかし、ある日その職場にやってきたラッセルは変人だが腕は凄いという評判の男だった…
航空管制官というなかなか目に付かないところをクローズアップして描いたドラマ。特に可もなく不可もなくという感じ。
航空管制官というのはいいところに目をつけたのかもしれない。航空管制官を描いた映画は以前に何か一本見たことがあって、題名は忘れてしまい、この映画を見ながら、内容がごっちゃになってしまったけれど、とにかくあまり頻繁に映画に取り上げられるようなものではないわけで、そういう意味では未知のものに対する好奇心というのがある程度映画に対する興味をもひきつける要因にはなる。
しかし、この映画は結局のところ管制官の心理を掘り下げていくわけではなく、夫婦関係と仕事というものに還元していってしまうので、逆に物語が進むに連れて興味をそがれてしまう。果たしてニューヨークにこんな古きよきアメリカ的な職場が存在するのか、という疑問も感じるし、一人一人に人物に深さがない。
掘り下げようと思えば掘り下げるところは結構ありそうなのに、それをするりと逃してしまい、通り一辺倒の物語にしてしまったところが最大の問題なのではないでしょうか。
全てが惜しい作品ですが、ただ一つよかったのは飛行機が行き交うところ。冒頭のクレジットが出るところからかなり飛行機が飛び交い、かなり気持ちいい。これは映画全体にいえて、空中を飛行機が何台も飛んでいるというシーンは他では見たことがないくらいリアルで、緊張感があった。それは結構見る価値のある映像かも。
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