メタル&メランコリー
2000/3/11
Metaal en melancholie
1993年,オランダ,80分
監督:エディ・ホニグマン
脚本:ピーター・デルピー、エディ・ホニグマン
撮影:ステフ・ティジンク
出演:ペルーのタクシー運転手たち
ペルーの首都リマで、タクシー運転手をする人々を取材したドキュメンタリー。ドキュメンタリーというよりは、エピゾードの集成。彼らは本職の運転手ではなく、俳優だったり、教師だったりする。経済的理由によって、副業として運転手をせざるを得ないのだ。
日本人から見れば彼らタクシードライバーは皆、ひどい生活をしているのだけれど、そこに悲惨さはなく、陽気ささえ感じられる。私はそれをラテン気質とは言いたくない。ラテンアメリカという地域を「ラテン」という言葉でくくってしまうことは簡単だけれど、適切ではないと思う。それをこのドキュメンタリーは語ってくれる。
決して安っぽいヒューマニズムに陥ることもなく、笑いをちりばめ、タクシードライバーたちの生活を描く描き方は、「これが本当のペルーだ!」と感じさせてくれる力があり、見てて飽きることがなかった。