The Astronaut’s Wife
1999年,アメリカ,109分
監督:ランド・ラヴィッチ
脚本:ランド・ラヴィッチ
撮影:アレン・ダヴィオー
音楽:ジョージ・S・クリントン
出演:ジョニー・デップ、シャーリーズ・セロン、ニック・カサヴェテス、ジョー・モートン、クレア・デュバル
宇宙飛行士のスペンサーとアレックスが船外作業をしている間に2分間地上との交信が途絶えた。しかし彼らは無事救出され、地上へと戻ってくる。スペンサーは検査の結果異常なく、アレックスも一度は危篤になるが一命をとり止めた。しかし、宇宙での2分間のことを語らない夫たちにスペンサーの妻ジリアンとアレックスの妻ナタリーは不信感を覚え始める。
これが初監督となるランド・ラヴィッチがE.T.などのスピルバーグ作品で知られるカメラマン、アレン・ダヴィオーを招いて撮ったSFスリラー。恐怖感をあおる映像は見事だが、ストーリー展開にしまりがなく、なんとなくすっきりとしない映画になってしまった。
どうにもこうにも、展開にしまりがない。決定的な転換点がないまま話は進みなんとなく正体がばれて、なんとなく話が終わってゆく。ハッピーエンドではないというのはハリウッド映画としては珍しいが、この終わり方だったらハッピーエンドのほうがよかったかもしれない。(でも、この設定だとハッピーエンドは無理か)
という、なんだか見終わった後すっきりとしない映画を見ながら思ったのは、恐怖心をあおる映像工夫がなかなか言いということ。スローモーションは最近あまりに多用されていて、少々食傷だが、ジリアンとリースがおもちゃ屋で向き合う時の視点を回転させながらの切り返しとか、何度か出てきたジョニー・デップを下からのアングルからとらえたショットとか、かなり心拍数を上げる演出が出来ていたなと思って、スタッフを見ていたら撮影がアレン・ダヴィオー。聞いたことあるぞ、と思って調べたら、E.T.の人だったという感じです。
アレン・ダヴォーは他に『カラー・パープル』『太陽の帝国』『わが心のボルチモア』『ハリーとヘンダソン一家』『バグジー』などを撮っています。『ハリーとヘンダソン一家』はなかなか面白かった。
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