Holy Man
1998年,アメリカ,114分
監督:スティーヴン・ヘレク
脚本:トム・シュルマン
撮影:エイドリアン・ビドル
音楽:アラン・シルヴェストリ
出演:エディ・マーフィ、ジェフ・ゴールドブラム、ケリー・ブレストン、ロバート・ロジア

 ショッピング専門チャンネルのプランナーをやっているリッチーは新社長に売上を増やさなければクビだと宣告される。社長とともに会社にやってきたやり手の美女ケイトと取引先へと向かう途中、車がパンク、そこに変な格好をした“G”と名乗る旅の僧らしい男が現れた。誤って車をバックさせ、Gを卒倒させてしまったリッチーはGを病院に連れて行く羽目に…
 エディ・マーフィには珍しい落ち着いたキャラクター。ジェフ・ゴールドブラムもいつもとは違う情けなさげな男。意外性がなかなか面白い、けっこう笑えるのに未公開。もったいないな。

 結構笑える。予想はつくけど、予想通りのオチというのもそれはそれでよいもの。人間の善悪がはっきりしているのもわかりやすくてよろしい。エディ・マーフィはでしゃばりすぎて失敗している例がこのところ多い(「ブーメラン」や「ヴァンパイア・イン・ブルックリン」)ので、これくらい控えめにでてくれるとうまくいくのかもしれない。コメディアンとしては一流だけれど、プロデューサーとしての才能には疑問というところなんでしょうね。
 それにしても、この映画で事実上主役を張っているジェフ・ゴールドブラム。「ザ・フライ」や「ジュラシック・パーク」や「iMac」でおなじみなだけに、主役を張ること自体には疑問はないのだけれど、こてこてコメディというところがかなり意外。なんとなく眉間にしわを寄せた役どころがイメージなのに。
 こういう「並」なコメディ映画はすばらしいですね。何はともあれ、2時間の間はケタケタと笑えてすごせる。爆笑はしないけれど、何度か笑って、終わってしまえばさっと忘れる。そんな作品がどれくらいあるでしょう。ストックしときましょう。

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