Out of Sight
1998年,アメリカ,123分
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
原作:エルモア・レナード
脚本:スコット・フランク
撮影:エリオット・デイヴィス
音楽:クリフ・マルティネス
出演:ジョージ・クルーニー、ジェニファー・ロペス、ヴィング・レームズ、アルバート・ブルックス、キャサリン・キーナー

 200回以上の銀行強盗を重ね、三度目の刑務所に入所中のジャックは脱獄計画を聞きつけ、それに便乗して脱獄をしようと計画する。そして、計画どおり脱獄を実行するジャックだったが、出口にたまたまいた女性捜査官エレンに出くわしてしまう。エレンをトランクに押し込み、逃げ出した。
 『セックスと嘘とビデオテープ』で衝撃的なデビューをしたスティーヴン・ソダーバーグがエルモア・レナードの原作を適度にしゃれていて、適度にスリリングなよく出来たサスペンスに仕上げている。

 全体的にうまく整った作品。原作者のエルモア・レナードはかなりの数の原作・脚本を手がける名手。代表作としては、最近では『ジャッキー・ブラウン』、古いところでは『シノーラ』というところ。『ゲット・ショーティ』(バリー・ソネンフェルド監督)では、今回と同じく脚本家のスコット・フランクとコンビを組んでいる。何が言いたいかといえば、非常にこなれた脚本だということ。物語のプロットが周到に用意されていて、あとは監督がうまく仕上げればいい映画になるという感じ。
 で、監督はなかなかうまく、きれいに、スタイリッシュに仕上げている。シーンとシーンの切れ目でかなり使われたストップモーション(というより静止画)も常套手段のようでいて、やはり効果的。全体の印象をかなり引き締める。ラブシーンでも使われていたのには少々食傷でしたが…  で、キャスティングがまたいい。昨日の『ハイロー・カントリー』とは違ってね。やはり、ジョージ・クルーニーっていうのは善人の顔してないんだよね。どこか悪いやつっぽい。でも本当は心やさしいという顔。ジェニファー・ロペスもかなりはまり役。バディのヴィング・レームズもかなり好き。一応キャスティングはフランシヌ・メイスラーという人だそうです。フィルモグラフィーをみると、最近では、『マン・オン・ザ・ムーン』『ユー・ガット・メール』『ガタカ』なんかを手がけているようです。そういわれてると、いいキャスティングだったような気も…『ガタカ』のジュード・ロウとかね。
 まあ、そんなマニアックな話も織り交ぜつつ、見る価値はあるといいたいだけです。しかも「なんかビデオ見たいなー」というときに見る。

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