Shakespeare in Love
1998年,アメリカ,123分
監督:ジョン・マッデン
脚本:マーク・ノーマン、トム・ストッパード
撮影:リチャード・グレートレックス
音楽:スティーヴン・ウォーベック
衣装:サンディ・パウエル
出演:グウィネス・パルトロウ、ジョセフ・ファインズ、ジェフリー・ラッシュ、ベン・アフレック、ジュディ・デンチ

 街の劇場の作家ウィル・シェイクスピア、彼の詩を愛し役者にあこがれる両家の令嬢ヴァイオラ。ヴァイオラはスランプに陥っていたシェイクスピアの新作のオーディションに男装し、トマス・ケントと名乗って参加する。シェイクスピアはその演技に目を留め、逃げ出した彼を追いかけ、ついにヴァイオラの屋敷に来てしまう。その夜、楽士に紛れ込んで屋敷にもぐりこんだウィルは美しいヴァイオラを見て、一目で恋におちる。
 若き日のシェイクスピアが「ロミオ&ジュリエット」を完成させる背景にあった恋物語(フィクション)を描いた歴史物語。

 非常に普通のラブ・ストーリーだけれど、さすがにグウィネス・パルトロウはアカデミーらしい演技をしている。トマス・ケントのときの声色の変え方なんかがかっこいい。知らずに見ていたら、わからなかったかどうかは謎ですが、どうでしょうね。「クライングゲーム」とか「エム・バタフライ」みたいに、見事にだますことが出来たか…
 それはそれとして、いい演技、いい脚本があって、シェイクスピアという未だに人気のある人物を扱ってマジめっぽう作品を作れば、こんな作品が出来るでしょう。そして、アカデミー賞も取れるでしょうという見本のような映画。学校の教科書で必ずシェイクスピアを読むアメリカ人にとってはうなずける話なのでしょう。しかし、シェイクスピアにそれほど馴染みのない日本人にとっては「十二夜」がどんな話かわからないし、「タイタス・アンドロニカス」なんて「なんか聞いたことある…」程度だし、こんなシェイクスピア解釈が生まれる前提なんてひとつもわからないのです。
 そういうことなので、私にとってはこの映画は単なるひとつのラブ・ストーリーだったわけです。でも、私はこういう中世あたりを舞台にした映画はけっこう好きなようで(自分では気づいてなかった)、この映画もなかなか楽しめました。

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