Happiness
1998年,アメリカ,134分
監督:トッド・ソロンズ
脚本:トッド・ソロンズ
撮影:マリス・アルベルチ
音楽:ロビー・コンダー
出演:ジェーン・アダムス、ララ・フリン・ボイル、シンシア・スティーヴンソン、ディラン・ベイカー

 ジョイ、ジョーダン家の三女、なにをやってもうまくいかず、作曲をやっても芽が出ずに30歳。次女ヘレン、不自由なく幸せな生活を送っているはずの売れっ子作家。長女トリッシュ、やさしい夫と幸せな生活を送っているはずの3児の母。
 このジョーダン家の三姉妹と、周囲の奇妙な人々が繰り広げる不思議なファミリードラマ。ひとつひとつのエピソードにはブラックなユーモアがちりばめられ、不思議なリズムで奇妙に全体をまとめた映画。

 個人的な好みで言うと、もっと複雑に絡まっていた方が好きだった。ひとつひとつのエピソードとかセリフなんかは奇妙なユーモアがあってよかったけれど、見ている側には全体像がすっきりと分かってしまうところに少々不満を覚えました。
 でも、ひとつひとつのシーンというかエピソードはなかなかよくて、セリフもすごく面白い。笑えるというのではないけれど、普通とは違うセリフの使い方がとてもいい。普通、息子に「イクってどういうこと?」と聞かれて「やって見せようか」という父親はいない。しかも、そのセリフもただそれだけの面白さを狙ったのではなくて、ちゃんと意味付けがあって使われているというのが非常にいいですね。
 などという細かなところがかなり面白いです。間のとりかたも他の映画にはない感じだしね。このリズムと感性にぴたりと合う人には面白くて仕方のない映画になるだろうということは予想出来ます。

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