ジャド・アパトーのいつものバカコメディ。でも豪華ゲストが出演。
Anchorman: The Legend of Ron Burgundy
2004年,アメリカ,94分
監督:アダム・マッケイ
脚本:ウィル・フェレル、アダム・マッケイ
撮影:トーマス・アッカーソン
音楽:アレックス・ワーマン
出演:ウィル・フェレル、クリスティナ・アップルゲイト、ポール・ラッド、スティーヴ・カレル、デヴィッド・ケックナー、セス・ローゲン、ルーク・ウィルソン、ベン・スティラー、ジャック・ブラック、ヴィンス・ヴォーン、ティム・ロビンス
1970年代のサンディエゴ、地元で圧倒的な人気を誇るニュースキャスターのロン・バーガンディは仲間達と楽しい日々を送っていた。そこにアンカーを目指すヴェロニカがレポーターとしてチームに入ってくる。ロンがヴェロニカにアタックしふたりは恋愛関係になるが…
ジョン・アパトー製作のおばかコメディ。ジャック・ブラック、ティム・ロビンスといった豪華ゲストが見もの。
“ウーマンリブ”運動が盛り上がりつつある70年代、まだまだ男社会のニュースチームに一人の女性が入ってくることで展開されるドタバタ。ジャド・アパトーが映画に本格的に進出した最初の作品ともいえベン・スティラー、ジャック・ブラックらコメディ界のスター達がゲスト出演している(多くはノン・クレジット)。その後、『40歳の童貞男』、『無ケーカクの命中男/ノックトアップ』など下らないコメディを量産するジャド・アパトー・ファミリーの記念すべき第1作といえるかもしれない。
内容のほうは、そんな記念碑的な作品にふさわしい下らなさ。テーマは70年代の男と女、女性の実際的なところと男のバカさ加減。常に男がバカでコドモだということを描き続けるジャド・アパトーらしい設定だ。人気を誇るニュースキャスターチームだが言葉もろくに知らず、酒と女にしか興味がない。それがバカバカしい笑いを生むというわけだ。いいのは小さなネタがいろいろとちりばめられているところ、2×2のルービックキューブなんかをわざわざ用意するあたりのこだわりが好きだ。
そしてその男のバカさ加減が極まったところで豪華ゲスト出演の乱闘シーンとなる。ここもなかなか面白い。最後の最後にはIQ48のブリックがブッシュ政権のブレーンになるというブラックジョークまで披露される。
大爆笑というわけではないが、くすくすニヤニヤしてしまうようなネタは十分、これくらいの下らなさ、これくらいの面白さなら、ウィル・フェレルの下品さも我慢できるかも。
アダム・マッケイは何か社会批判というか社会問題を笑いにするのが好きなようだが、結局あまりたいしたことは言えないのだからやめたほうがいいと思う。この作品もどこかで男社会のバカさ加減を皮肉るという意図があったのだろうけれど、それにはまったく成功していない。変なこと考えずにあまり下品にならないバカバカしいコメディを撮っていればなかなかの監督だろうとおもう。
ジャド・アパトー・ファミリーのコメディに支持者は少ないと思うが、うまくはまれば爆発的に面白い作品が出来るかもしれないという予感はする今まで見たところではセス・ローゲン主演の『スモーキング・ハイ』が一番面白かった。下手な鉄砲も数打ちゃあたるさ。
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