ビッグ・ボーイズ しあわせの鳥を探して

 1年にどれだけ多くの種類の鳥を目撃できるかを競う「ザ・ビッグ・イヤー」というコンテスト、バードウォッチャーなら生涯に一度は挑戦したいと考えるこの大会にコンピュータ技術者のブラッドもいよいよ挑戦しようとしていた。同じ頃、会社社長のステュも引退し、挑戦しようと決める。現チャンピオンのケニーは「今年はやらない」と宣言していたが、記録が破られないかとヒヤヒヤして家を開けてばかりいる…
実際に米国で行われているバードウォッチングコンテストをモチーフにしたコメディ・ドラマ。監督は『ブラダを着た悪魔』のデヴィッド・フランケル。

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4デイズ

 イスラム風の名前に改名したという男スティーヴ・ヤンガーからアメリカの3都市に核爆弾を仕掛けたというテロ予告がなされる。FBIのヘレン・ブロディ捜査官はすぐさま捜査を開始するが、まもなく犯人はすでに逮捕されているという知らせが来る。ヘレンが事聴取に訪れると、すでに拷問まがいの尋問が始められており、そこで尋問スペシャリストという「H」という男が現れる…
テロと拷問を扱ったサスペンス。アクション要素はないが、拷問の場面はなかなかきつい。

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グッド・ハーブ

 コミュニティ・ラジオのDJを勤めるシングルマザーのダリア。伝統的なハーブ研究者である母親に仕事を手伝って欲しいと言われ手伝うようになる。しかし、母におかしな言動が目立つようになり始め、病院に行くとアルツハイマーだと告げられる。ダリアは戸惑いながらも母の世話と仕事の手伝いを続けるが…
認知症にあった母と娘を描いたヒューマンドラマ。あまりハーブという題材が生かされていないような…

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ブリッツ

 イギリス、サウスロンドン署の刑事ブラントは近所で車を盗もうとしていた若者を袋叩きにする。暴力沙汰で何度も問題を起こしているブラントは静かにしているよう命ぜられるが、警察官を狙った連続殺人事件が起き、捜査に乗り出す。犯人の目星はすぐつくのだが…
「トランスポーター」シリーズのジェイソン・ステイサム主演のクライム・アクション。ハリウッドのパターンからはちょっと外れた味わいが良い。

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マネーボール

 オークランド・アスレチックスをワールド・シリーズまであと一歩のところまで導いたジェネラル・マネージャーのビリー・ビーン。しかし、貧乏球団のオーナーは主力を放出し、さらなる予算の削減を求めてくる。途方に暮れたビリーはトレードの相談に出かけたインディアンズの事務所で独自の理論を展開するピーターに出会う。彼の理論に従って、新たな評価基準で安い選手を雇いチームを立てなおそうとするが、スカウトや監督の反発にあう…
弱小球団を競合へと変貌させたGMを描いた実話の映画化。華やかなメジャーリーグの裏側を描いた人間ドラマ。

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カウボーイ&エイリアン

 西部開拓時代のアメリカ、荒野で目を覚ました男は自分が誰かもわからなず、腕には謎の腕輪がはまっていた。近くの町に行った彼はそこでお尋ね者のジェイク・ロネガンとして捕まってしまう。しかし、移送されようという時、謎の飛行物体が村を襲い、多くの人を連れ去っていった。腕輪が思わぬ働きをしてその飛行物体の一つを撃ち落としたジェイクは街を牛耳るダラーハイドラと攫われた人々を探しにゆくが…
カウボーイとエイリアンという奇想天外の組み合わせでひねりを利かせたSFアクション映画。

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プリピャチ

 チェルノブイリ原発から約4キロにある街プリピャチ、いったんは避難したものの数年後に住み慣れた家に戻ってきた老夫婦は当たり前のように川で水をくみ、畑で育てた野菜を食べて暮らす。そこからほど近い街中の環境研究所で働く女性は毎朝バスでキエフから通ってくるという。そして、事故を起こした4号機の隣にある3号機はまだ稼働中、その技術者は絶対に事故が起こることはないと胸を張る…
事故から12年後のチェルノブイリを白黒の映像で描いたドキュメンタリー。“死の街”というイメージとは違う現実がそこにある。

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ヒューゴの不思議な発明

 1930年代のパリ、父親を亡くした少年ヒューゴは一人で駅の時計の管理をしながら暮らしている。彼は父親が遺した空気人形を修理しようと駅にあるおもちゃ屋で部品を万引きするが、店主に見つかってしまう。そして、父親のノートも取り上げられてしまうが、その老人を追いかけていき、娘のイザベルと知り合う。
少年の小さな冒険を描いたアドベンチャー映画。マーティン・スコセッシ監督初の3D作品。

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311

 東日本大震災の発生から2週間後、映画監督の森達也、映像ジャーナリストの綿井健陽、映画監督の松林要樹、映画プロデューサーの安岡卓治の4人は1台の車で福島に向かった。何をすればいいのかわからない中、とにかく現地に行ってその目で観て映像に記録する、ただそれだけのためにはじめた旅。福島から宮城、岩手へと旅を続けた彼らは自らを省みるためこれを公開することを選ぶ。
未曾有の災害を前にマスメディアのあり方を自ら問い直した問題作。観る者にも「その時」を問いかける。

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